【ナポリ編】ビスポークテーラー奮闘記⑧

いざ、ナポリへ

 

とはいえ、まずは渡航にあたっての準備が必要です。

出発は退職した後になりますので、諸々の手配は全て自分で行う必要がありました。

 

イタリアへの航空券、Kiton工場長への連絡、住む場所を探すこと、全て自分でやっていきます。

 

特に大変だったのが住む場所です。

ナポリに土地勘がなく、もちろん知り合いもいないので、実際の物件を見ることなく決めなければなりませんでした。

 

ナポリには、観光地となっている綺麗な地域と治安が悪い地域があります。

いつものことながら、お金がない荒川は綺麗な地域には住めません。ネットを漁って安い家を探しました。

そうして決まったのが、カゾーリアという地域です。

治安は良くはないけど、まぁ悪くもない…といった感じのようです。

 

《赤枠の所です。綺麗なナポリは海沿いの方です。》

 

 

 

旅の始まり

 

出発の日になりました。

事前の準備も万端!

荒川の長距離フライトの旅が始まります。

スタートは成田空港。北ウイングへと向かいます

 

フライトはロシア経由です。

いろんな逸話のある「アエロフロート」

ソ連軍のお下がりの機体だとか、パイロットは元軍人だとか…。

今回初めての利用になるので少しわくわくしました。

 

噂の一つ、「着陸時に拍手が沸き起こる」のは本当なのか?!

…というのは、空軍上がりのパイロットが多いため離着陸がとてもスムーズという噂があるのです。搭乗客はその操縦の上手さに皆拍手を送るのだとか。

 

その真相を確かめるべく、いざ、搭乗!!! 

 

《機内はこんな感じでした》
 
 

タッチパネルの画面、USBも挿せます。今では普通でしょうが、この当時は進化を感じました。

 

《昼食は和食風。この巻き寿司は好みの味ではありませんでした。その他はまあまあ普通に食べれる味です》

 

《夜は焼きそばでした》

 

 

10時間のフライトの末、モスクワのシェレメーチエヴォ国際空港に到着しました。

《夏のため雪は無く、良い天気でした》

 

そして気になっていた逸話の真相は•••

着陸後の機内は拍手喝采!噂は本当でした!

 

ちなみに素人の意見ですが、着陸はかなり上手だったと思います。

ふわっと浮き上がる感覚もなくとてもスムーズでした。

 

 
《バスで移動し…》

 

《空港内へ。カフェやショップがあります。》

 

《空港の地図》
 
 《トランジットに12時間あるため、空港内にあるホテルに宿泊します。》
《こじんまりしたベッドですが、長時間フライトの疲れを癒すのにゆっくりできました。》
《朝になり、空港内で朝食を買いました》
《大好きなLay’sのサワークリーム味をお供に次のフライトへ》

 

《再びアエロフロート。今回の飛行機は小さ目です。》

 

《狭いけど我慢。》

 

《昼の機内食はこちら。シチューのようでした》
 
4時間のフライトを終え、無事にローマのフィウミチーノ空港に到着しました。やっとイタリアに着きました。
《BENVENUTO A ROMA!》

 

《モノレール?で空港内へ向かいます》

 

《空港内に到着。たくさんの人でにぎわっています。》

 

《大好きなLAVAZZAがありました。イタリアに来た感じがしてきました。》

 

《次のフライトまで3時間あるので時間つぶしに色々探索。ゼニアを発見しました。》

 

《搭乗前にこちらで腹ごしらえ》
  
 
《いよいよ最後のフライトです。時刻は21時をまわっています。ぎゅうぎゅうのバスに乗って飛行機まで移動。》

 

《アリタリアに乗り込みます。》

 

《アリタリアの機内はこんな感じです。》

 

2時間後、無事にナポリ、カポディキーノ国際空港に到着しました。ここまで来るのに本当に長い旅でした。

 

《空港内、到着が23時なのでお店は閉まっていました。》

 

《最後の最後、荷物は無事出てくるでしょうか…。》

 

《荷物も無事到着!ここでお世話になる大家さんを待ちます。》

 

 

 

遅延が少々あり、結局フライトだけで18時間!

トランジットの待ち時間を合わせると一日以上かかっての到着になりました。これも格安航空の宿命です。

なにはともあれ無事にナポリに到着して一安心です。

到着は夜中でしたが、大家さんに連絡すると迎えに来てくれました。

 

 

 

ナポリでの生活

 

ナポリで借りたのはシェアハウスで、荒川の他にイタリア人、アイルランド人の同居人がいました。

荒川がほぼ家に居なかったため、挨拶するくらいしか話はしませんでしたが、良い同居人達でした。

 

《家の周りの様子》

 

 

《実際に住んでみると治安が悪そうな雰囲気が漂っており、初めは少し怖かったです。》

 

《近くにお店もありました。こちらは安くて美味しいパン屋さんです。》

 

《こちらは肉屋さん。何度かハムを買いに行きました。この周辺の住人はみんなこちらに買いに来るそうです。》

 

しばらくして、初めに住んでいたアイルランド人が退去し、次にイスラエル人の女性が入居してきました。

ある日の夜、いつも通り自分の部屋で過ごしていると、突然ハウス内で叫び声と激しい物音が聞こえてきました。ただならぬ気配に戸惑っていると警察が!

実はこのイスラエル人女性が、恋人と喧嘩をして包丁を持ち出し、大暴れしてしまったそうです。突然の警察沙汰にドキドキしました。喧嘩の原因は彼氏がお金を盗んだとかなんとか•••。

騒ぎの間、荒川は部屋でおとなしくしていました。包丁を持っていると聞いたので巻き込まれて刺されでもしたら…と、ちょっぴり怖い出来事でした。

 

 

荒川が住んでいたシェアハウスの近くでは、よく現地の子供が遊んでいました。

日本人が珍しい様で、初めは中国人に間違えられていましたが、ジャポネーゼだよと自己紹介すると何故か握手を求められました。それ以来、その子たちと出会うと毎回握手をする仲に。

《荒川の部屋。部屋がバレてしまい、写真左上の窓から現地の子が呼んでくることも》 

《共同スペース。ある日、お風呂場の水がきちんと流れず、溢れ出してキッチンの床まで水浸しになったこともありました。》 

 

《大家さんは荒川にとても親切にしてくれました。荒川が留守の間に、いつの間にか設置されていたピエロのハンガー掛け。》

 

とても充実していたナポリでの生活。ちょっと怖い出来事もありましたが、現地の人たちは優しい人が多く、楽しい日々過ごすことができました。

 

 

 

続く 

 

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